美容師が読む本屋大賞「羊と鋼の森」感想
美容師やってますけど
今日は本の話です。
2016年本屋大賞となりました「羊と鋼の森」
本屋大賞とは
書店員の投票だけで選ばれる賞です。
「本屋大賞」は、新刊書の書店(オンライン書店も含みます)で働く書店員の投票で決定するものです。過去一年の間、書店員自身が自分で読んで「面白かった」、「お客様にも薦めたい」、「自分の店で売りたい」と思った本を選び投票します。
つまり、
本好きさんが選ぶ本好きさんのための本!!
「羊と鋼の森」
可愛い表紙に羊が一匹、羊が二匹、、譜面のようなものも。
そう、これはピアノの話。
しかも調律師のお話。
調律師ってどんなことをする仕事か知っていますか?
正直全く知らなかった。
私が佐島の丘でピアノを習っている先生は調律師さんをしています。
調律工房おとらぼhttp://www.440creation.jp/
そのおかげで最低限の知識はあったものの、やはり未知の世界には違いありませんでした。
音楽の世界の職人の世界
音楽の世界、一見煌びやかで芸術性の高い世界ですが。
調律師は、まさに職人。
私達美容師も職人。
業種は違えど通じるものがあるのだなあと、「羊と鋼の森」を読んで感じました。
終始丁寧な言葉で柔らかく美しく語られる物語
ストーリー自体に大きな起伏はありませんが、言葉のひとつひとつが、
胸に刺さる!
例えば、
職人や専門職に限らず誰でも経験したことのあること。
希望のようで、絶望のようで。
才能がなくても、努力で仕事にすることはできる。
才能があるかどうかもわからないのに、スタートラインに立つだけでも、
何年もの月日を消費しなければいけないという厳しい現実。
業種に関わらず、技術を極めるということはとても孤独で
真っ暗な森をひとりで歩くようなものだ、と。
そしてその森の中には素晴らしい景色があるかもしれないということ。
そんな、厳しくも美しい世界を誠実に描いた作品だなぁと感じました。
個人的にはとても好きな作品です。
どの仕事にも通じる考え
やはり最終的には、「お客様の想いをいかに汲み取るか」
それは美容師も調律師も同じ事で、
どうしたらこの人に満足してもらえるかな?
どうしたらこの人の毎日を快適にできるかな?
どうしたらこの人が幸せになるのかな?
美容師ひとりひとり各々の想う方法や形はそれぞれですが、
少なくともROSSOのスタッフは全員このように考えられているのかな、と。
ミーティングを重ねるたび思うのでした。。
「羊と鋼の森」読書初心者でも心地の良いリズムでスイスイ読めてしまう本です。
ピアノが好きな人、音楽が好きな人、職人気質のお仕事をしてる人、頑張っている人、、、
まだまだ寒くて引きこもりがちな季節が続きます。
暖かいお茶を淹れて、読書に耽ってみる休日はいかがでしょうか?
現在「こころ」を読み返し中。
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